ドイツの4号同様、初期と後期で大きく評価が分かれる
戦車です。対戦車能力が低めの75mm砲搭載型では、当初こ
そ有効でしたが次第にドイツの重戦車に対しては歯が立た
なくなって来ます。数値的に見ても設計効率は悪く、戦闘
性能面でも4号H型に劣ると散々な結果です。
しかし後期になってようやく対戦車能力の高い76mm砲を
搭載し始め評価も変わっていきます。この砲でようやく4
号に優位に立つこととなり、ドイツ重戦車に対してもそれ
なりの有効打を与えることが出来るようになりました。
M4の中でも総決算である最終型のイージーエイトでは
パンターと較べてもさほど見劣りしない戦力にまで向上し
ており、初期型のイメージが尾を引いたシャーマン弱しの
図は改めるべきではないでしょうか。
しかしここまで来るのにあまりに多くの時間を費やして
しまったのは否定できず、やはり傑作とは言い切れないの
かも知れません。アメリカがもっと本腰をあげて戦車戦に
対応していればM4の評価はずっと高まっていたかたかと
思うと勿体ないです。
またジャンボの名で知られるM4A3E2ですが、デー
タ的には極めて強力です。もともと支援車両の性格が強か
ったのですが、やはり末期になるとアメリカ人も対戦車能
力を重視し始めたのか、76mm砲に現地改修された車両が結
構あったようです。能力的にはパンターと互角以上で、い
ささか眉唾物ながらシャーマンの潜在能力の大きさを良く
表しています。
なお戦後イスラエルのM51では成形炸薬弾使用の低圧
砲とは言え 105mm砲まで積んでおり、T55相手に奮戦す
るという快挙まで成し遂げました。
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