とにかく人気・知名度共に抜群の戦車です。しかしデータ
で見た場合、設計効率面の悪さが目立ちます。実際生産性・
コストの面でも悪かったようで、しばしば言われるようにこ
れなら4号とパンターのみに絞った方が良かったでしょう。
しかしなんと言っても42年の早い次期に登場した戦車で
あり、世界初の本格的重戦車として見た場合の存在価値は計
り知れない物があるのではないでしょうか。
また戦闘性能で見た場合、総戦こそ機動性・過大重量が影
響し今一歩ですが、基戦では42年時点ではまさに抜群の性
能です。しかしすぐには生産が軌道に乗らず、戦力化が進ん
だ頃にはソビエトでT34/85が登場していました。初期のイン
パクトは確かに高かったのですが設計の古さ故の無駄が多く
他国の重戦車と比較して結果が良くありません。やはりティ
ーガーTの真価は局地的なパンチ力でしょう。
このように、実際はさほど戦闘性能が高くなかったティー
ガーTが伝説的な存在になり得たのは、英米がソビエトのT
34/85の様に真っ向からティーガーTに対抗できる戦車
砲を大戦末期に至るまで標準装備できなかったからです。
装甲の項目でも書いたように、登場当時としては厚い装甲
を全体に施したティーガーは理論的に無敵となり得たのでし
た。しかし、相手が適度な火砲を搭載していれば、逆に正面
装甲の弱いティーガーは苦戦を強いられるはずです。ですか
らJSに加え、末期にM26、センチュリオンなどの火力が
強力な戦戦が相手となると随分と不利に陥った事でしょう。
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